12. はじめてのテスト・・そして次回につなげるには?


新しいカリキュラムのもと、最初の定期テストが終わりました。今回のテストの塾のテーマは従来のカリキュラムではなかなか実行するのが難しかった"五教科のバランスのとれたテスト勉強"でした。普段から5教科をバランスよく勉強する習慣をつけることで、テスト直前に致命的な苦手科目を作らず、総合的な学力向上を目的にしたカリキュラムを4月から進めています。


偏った科目学習のまずさを通信でもクドイくらい述べてきました。そもそも最初から不要な科目があるのだとしたら、なぜ義務教育の課程で5教科が設定されているのでしょうか?

それぞれの科目が相互に関連性があり、それぞれを磨くことで全体的な学力向上が見込めるからこそのカリキュラムのはずです。今年度からそれを実践することで、また新しい可能性を発見できると確信しています。

さて、前置きはこれぐらいにして、塾生の様子ですが各生徒が5教科のバランスを意識しながらテスト勉強を進めてきました。その結果、返却答案をみてもはっきりとした効果が見てとれます。従来では、苦手としていた記述問題の記述力に改善が見られていることや、細かい知識まで勉強の行き届きが少しずつ出来ているところです。そして、今回のテストでは表面に現れていないことでまだまだよくなることがあります。なぜなら、答案にはまだ余力があると感じられるからです。塾としても5教科をすべて指導できるチャンスを得たことで、返却答案の隅々まで勉強の進め方や今後の課題まで見ることができ、とても進めやすくなりました。

そして、自習勉強を塾でする毎日をおくることで、今まで不安定だった学力の安定が見られ、あるいは家でだらだらと目的もなく不規則な生活を送っていて体調を崩しやすかった生徒も減りました。今年からのカリキュラムで塾の方針が例えばスパルタ式になったとかは一切ありません。スパルタ式=強制カリキュラムでは長期的には人間の意欲が上がらないことは先人の事例からいってもあきらかなことです。学習環境を整えて、生徒の意欲をあげること、そうすると無茶な詰め込み方式をとらなくても自ずと学力は上がってきます。


それから、テスト終了後のテスト返却に先立ち、親御さんにメールを送らせていただきました。以下要約しますと、

《テスト結果の際に、テストの点数だけを見て『よかった・悪かった』のコメントを絶対にしないでください! 結果主義は子どもたちの努力・工夫を見ずに結果次第ですべてが評価されるという錯覚をおこし、子供たちの日常の成長・意欲がなくなります。・・・時間がとれる時に、じっくりとテストの問題と解答用紙をご覧いただき、良くなってきている点を率直に褒めてください。 課題については塾で指導させていただきます》という文面でした。


どこのご家庭でも我が子に対する期待は際限がないので、ついつい完璧を要求する傾向があります。80点とったら、90点を、90点とったら100点を!といった具合です。しかし、この指導法は、子供たちにとってはいくら頑張っても常に否定的な評価しかされないため自信・意欲ともにどんどん落ちてくるだけなのです。毎日否定的評価をされることは我々大人でもやる気がなくなりますよね。子供達はもっとやる気がなくなります。そして、せっかくいいところがたくさんあるのに、そのまずい指導によって急に子供がやる気を失ったり、今まで親のいうことを素直に聞いていた子が反抗的になったり・・よくある話です。つい言いたくなっても、本当に子どもの成長を願うのであるならば、我慢しなければなりません。そして自信をつけられるまで肯定していくべきです。

テスト結果が出た後で、伸びてきているところは、大いに褒めて自信をつけてもらい、まだ成果が出てないことには次回に向けた課題を生徒自ら考えさせる、これが塾におけるテスト後の指導の一番大事なところであり、またとても難しいなーと常々思うことです。一回ごとのテストが次に繋がらなければ、たとえ一回だけいい成果を収めたとしても全く意味がないことを今までに何度も経験しているからです。生徒自ら次回のテストに向けて行動を起こせるか、これができれば今回のテストは成果ありと言えます。

その意味でも、テストは結果がでておしまいではなく、やり直しを通じて課題を見つけ、翌日からまた気持ちよく勉強に向かうことができるというところまでが塾・ご家庭で取り組むべきことなのだと考えます。(2014年5月23日)